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妖怪男ウォッチ

恋愛文化人類学が趣味の外資アラサーOLによる、ラブ魔窟サバイバル記録。

妊婦・ベビーカーに優しくない男性の思考回路「優しくしてほしい!だから女、お前を殴る!」

男はつらいよ」は昭和体臭がひどいので、次世代マーケティングのために「男子つらたん」にネーミング変更してもいいんじゃね?と思う今日この頃です。ぱぷりこです。

最近はてなを賑わす「妊婦やベビーカーに攻撃する、あるいは攻撃的な男性たち」の話。いろいろな意見はあるものの、「妊婦とベビーカー邪魔」と言ってる人達の意見を見てると、だいたい共通点があるんですよね。

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というわけで今回は「妊婦とベビーカー邪魔うざい死ね」と言う&思ってる人たちの特徴について考察してみますっ!

anond.hatelabo.jp

note.mu

妊婦とベビーカーに優しくする必要ないと思う男性の特徴

すでにシノズカヨーコさんが「痴漢」「子連れの女性に攻撃する人」の心理については考察していますが、ここでは実際の攻撃に走る人はではなく、サイレントマジョリティ「妊婦とベビーカーうざいバカしねと思ってるけど実際に攻撃しない人」「Twitterなどで文句を書き散らすが現実ではあまり言わない人」について書きます。似てるけどちょっと違うような気がしているので(まあ、年とると一定数の人が実際に攻撃するようになるんだけど)

というわけで、サイレント攻撃マインドな男性の特徴はコチラッ!

  • そもそも自分の境遇に不満がある(主に仕事面と家庭面)
  • 残業が多くて疲れている
  • 精神的、時間的、金銭的な余裕がない
  • 長年コンプレックスを抱えているが解消できていない(外見など)
  • 社会の中で自分は損をしている、不公平だと感じている
  • ひどい同僚がいる、ブラック企業に勤めている
  • ニヒルに自称・非モテ
  • 女性が周りにいない、定期的に話せる女性がいない・少ない
  • メンヘラ、ゆるふわを見下しながら付き合った経験がある(もしくは完全童貞)
  • 弱音を人前で言えない、弱ってる姿を他人に見られるのは恥辱だと思ってる
  • 「男はこうあるべきだ」と思っている
  • 自信がない

これらの特徴は、それぞれが絡み合うニワトリエッグの関係です。

 

「損をしている」と感じる環境にいて不満がたまっている

→だから精神的にも身体的にも疲れてつらたん

→ラブミーテンダー優しくしてほしいのホントは

でも人に弱音を吐くなんてプライドが許さない。甘えられる相手もいない

→その点、女は女ってだけで優しくされていいよな!弱音いってもいいし

→女は甘え。優しくする義理などない。むしろ俺に優しくしろよ

→優しくされないので、さらに不満と恨みとつらみがたまる(最初に戻る)

 

「女性に恨みを持っている」というのはアンチフェミ、ミソジニー男性の特徴でよく話題にされますがが、彼らが抱く「優しくしてほしいけど優しくされないのでつらい」という心情は結構スルーされがち

攻撃される女性たちからすれば「は?スルーして当然でしょ?自分は何もしてないのに女ってだけでいきなり攻撃してくるんだから、反撃するのは正当防衛」というのは当然。そういうメソポタミア・マインドないとただの泣き寝入りですからね。

ただ、その表面上の攻撃に反撃したところで、たぶん彼らは「女はヒステリー」と思ってますます敵対心を募らせるだけだというのは、Twitter荒野を見てるとしみじみ感じる。

というわけで、まずは彼らの根っこの主張を聞いてみましょう。妊婦やベビーカーに優しくない人たちには、こういうマインドを持ってる人が多いんじゃないでしょーか。

「自分に優しくしてほしい!だから女、お前を殴る!」

攻撃と戦争の原動力となる「不平等感」と嫉妬

 うん。やばい。その論理飛躍やばい。自分とは一生かかわらずにいてほしいって思う!でも、結構こういうマインドの人、多いと思います。

そもそも「不平等感と嫉妬」は暴動、暴力の原動力です。ジニ系数を見てもわかるとおり、「格差がある、不平等だ、自分は損をしている」という感情は、「持っている」人間への攻撃へと容易に転化します。裏切りの示唆をするのに最も有効な方法は「あいつはお前より得してる」ですからね。ここまでは人間全般に言えること。

じゃあなぜ一部の男性が「女性」への憎しみを抱くのか?

彼らが言うとおり、女性は恨みを抱くに値する特権階級なの?滅ぼすべきブルジョワなの?スターリン式粛清しちゃう?しちゃう?

まあサンプルを見てる限りでは、彼らを搾取している筆頭は、働いている会社の上司と社長です。「やばい女性に搾取された」という人もいるにはいるけど少数派。そもそも彼らは自信がないので、女性との接触が少ないか、自分より格下と思える女性しか相手にしません。だから、実在の女性に搾取されることは少ない。

彼らを苦しめているのは、女性ではなくマッチョ思考 

彼らを苦しめているものの正体は、「男だから弱音を吐けない」「泣けない」「甘えられない」「弱っているところを見せるなんて恥辱」と考えるマッチョ思考です。

優しくされたいんだけど、マッチョ思考と傷つきやすいプライドが邪魔して「つらい」「優しくしてほしい」と素直に言えない。

だから、「そんなことを言ってもダサいと思われない女が特権階級」「女ってだけで優しくされるから特権階級」と不公平感と不満を募らせる。

非モテ+マッチョ思考」という地獄カップリング

マッチョ思考は、自信があってそこそこ女性にモテる要素(わかりやすい顔面偏差値とかスポーツやってるとか)があればそこそこうまくまわりますが、これらのわかりやすいモテ要素を持たない非モテ層がマッチョ思考になると、下記の地獄スパイラルにはまります。 

女性に優しくしてほしい。甘えたい。素の自分を認めてほしい。恋愛がしたい。

→女性経験が少ない、もしくは皆無なので自信がない。

→男友達の前では自称・非モテで笑いをとって馴れ合ってるけど寂しい。

→自信がないので、自分をすごい!と言ってくれる女性がいい。自信がある女子、自分に満足してる女子は自分がつらくなるので近寄れない。

→なので周りを見るとメンヘラか自信がない女性ばかり。

「女なんてこんなもんか」と見下しがちになる(そう思う理由は、自分から芯のある女性を避けているからなんだけど)

→見下している相手に本音なんて言えないし、言ってもわからないだろうと思う。

 →女性のつまらない不満とか愚痴とか聞かされなくない。俺は言いたくても言えないのに!

→甘えられない、弱音を吐けない。受けとめてくれる相手がいない。

→もっと別の賢い女子に優しくされたいと思うようになるものの、相手にされない。

→運良く優しい女性に会えても、本音を言えないので、相手が失望して離れてしまう。

優しくしてほしいのに優しくされない。女は得だ!うらやましい!殴りたい!

 

最初は「誰かに優しくしてほしい。素の自分を認めてほしい。恋愛がしたい」というごく普通の願いなのに、「素直になるのが怖い」「弱さを認めたくない」「強い自分でいたい」という自意識が邪魔をしてどんどん孤独に陥らせていくのがお分かりでしょうか。

「弱さを認められない、素直になるのが怖い」のデメリット

根本的な問題は「男だから〜〜できない」という自分自身への縛りと、「弱いところを見せるなんて恥辱だ!できない!怖い!」「弱さを認めたくない!」という自信のなさです。

これが問題なら、「自信がつけばオッケーなのでは?」と思うところですが、残念ながら、こうした態度でいる限り、自信はからっきしつかないでしょう。

基本的に自信とは「こんなクソな自分でも生きるに値する」と言って、自分の弱さとクソさをがっつり見つめて指差し確認した上で「よし」ということです。でも、自分の弱さを認めたくない」タイプって、自分より格下を見ようとして、自分を見つめようとしないので、その時点で詰んでる。詳しいことは「解体ショー」記事で書いています。

papuriko.hatenablog.com

「自分の弱さを認めたくない」自信のなさ、「弱音をはいちゃダメだ」と自分を縛るマッチョ思考が生むデメリットは相当にでかいなと、サンプルとなる人たちを見ていて思います。

 とてもつらいbotを無言ファボはできるけど、心を開ける相手はいないし、いたとしても自意識が邪魔して言えない。ニヒル寂しんぼを隠してTwitterで「とてもつらい」「つらいので女子高生と付き合いたい」「おっぱいおっぱい」とか言ってても、女性としてはおっぱいおっぱいとしか返さないですよ。

拳を振り上げたままじゃ優しくはされないと思うのよ

本来なら、「男だから稼いで当然」「女性をリードして当然」「自信を持って当然」「弱音を吐かなくて当然」というものへの息苦しさを感じる点で、「女は〜〜すべき」というものに対する息苦しさを感じる女性とは同じつらさを共有してるはず。

にもかかわらず、「俺の方がつらい!」「俺のつらさを認めろ!」「寂しいんだ!」「優しくしてほしい!」と叫んでいたら、そりゃーまともな女性は「やばい」と思って近寄らないに決まってます。で、そうするとさらに怒りと悲しみは累積し、孤独は募る。

「人に優しくされたいならまず自分が優しくしろ」という正論はあるんですが、そんなクソバイスは皆さんとっくに聞き飽きてるでしょう。私としては「人は自分が受けたことがないものは他人に与えられない」生き物だと思っているんで、どっちかというと優しさとか愛とかは、やっぱり最初はもらうものなんだろうなと。

じゃあ「優しくしてほしいから殴る!」みたいな状態になってしまった妖怪男には誰も近寄らないから詰んでるんじゃね?という身も蓋もない話になるんですが、まあ基本はそうだし、私ももう妖怪男はおなかいっぱいなんで見かけたら即T(トンズラ)フェーズかますんですが、「まだ妖怪にはなりたくない」と思う人ができそうなことを思いつくだけテキトーにあげてみます。

  • 自分が「不公平だ」と感じる怒りポイントを見つける
  • 会社でも家族でも、自分に怒りを与えるものからは速やかに逃げる
  • デブなど、努力して変わるメソッドがあるコンプレックスは速やかに解消する
  • 自分は弱い、という地獄の事実から逃げるのをやめる
  • 強くて弱音を言わない自分=自信がある自分、という思い込みを捨てる努力をする
  • 匿名でもいいので、自分を知らない誰か(プロでもコミュニティでもSNSでも)に弱音を吐いてみる
  • 弱音を吐くことは恥辱ではないと知る
  • 自分の弱音を言うのに慣れる
  • 誰かに聞いてもらった、という経験が良いものであれば覚えておく

もともと持っていた「優しくされたい」っていう思いはごく普通のものなので、「だからお前を殴る!」の部分を解体できたら、優しくされる可能性はずっと上がるのでは。

「誰かに助けてもらった」という気持ちすら持てなくなってるなら、もう戻れないレベルの大妖怪なので、私としては一生出会いたくない。

とはいえ、どんな妖怪だって最初は人間だったんだよなーと、妖怪男女ウォッチをしてるとしみじみ感じ入る(たまにナチュラルボーンのマジキチもいるけどね!!!)

人から受けた傷は、人から与えられるものによって癒される。これを希望と見るか絶望とみるかは、自分と運次第。人生ってつくづくロシアンルーレットだよ、パトラッシュ。ぱぷりこでした。

 

 仕事、介護、イクメンなどの社会問題に直面して苦悩する男性の「生きづらさ」を女性がインタビューしてまとめたもの。関連書籍の中では、これが一番グチっぽくないし、現代的でよかった(著者が女性だから?)。男性にも女性にもオススメですが、特に夢見がちなアラサー婚活女子な。この現実を知ると「キラキラ王子様」なんて求めなくなるし、一緒にこのクソみたいな現実を乗り越えられるパートナーを見つけようって思えるのでは。

男がつらいよ 絶望の時代の希望の男性学

男がつらいよ 絶望の時代の希望の男性学

 

ハフポスなどで一時期いっぱい記事が出ていた「男性学」の本。 「男性のつらみのしわ寄せが女性にきてるんだからそっちも一緒に解消しようよ」と提案する学問らしい。読めば読むほど、男性は弱いし、その弱さを認めたくないほどに弱いんだなとしみじみ思う。

 みんな大好きヴォネガット先生が書いた中では、一番好きでゴリゴリえぐられる本。「優しさを欲しがるクレクレ地獄」の人々に、超絶金持ちのローズウォーターさんがひたすら見返りなんて興味なく与えまくる話なんだけど、「優しさとお金をクレクレ地獄」の人たちの醜さがやばい。リアルさもやばい。「優しくしてほしいよおおおお」「与えてほしいのおおおおお」という受け身男女は読むべし。死ぬよ。

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