妖怪男ウォッチ

恋愛文化人類学が趣味の外資アラサーOLによる、ラブ魔窟サバイバル記録。

ラブラブ惚気が半年後に闇落ち。アラサー女子の「人生で初めて恋愛してる☆」がヤバイ

人のノロケで飯がうまい!もっとノロケを!一心不乱のノロケを!疾風怒濤のノロケを!千尋の谷を渡り、鉄路をひた驀進するノロケを!

がモットーのぱぷりこです。こんばんわんこ。幸せはあるところに集まるものなので、おすそ分けもらえるのはありがたいことですよ。爆発しろとか言ってる場合じゃない。むしろ爆発させろ、そのリビドー。

てな感じにノロケ推進派なんですが、たまに「あっこのノロケやばい」って思うものがあります。その筆頭がこれ。

※本文は削除されています。

これねー。10代や20代前半だったら「わーい恋愛!恋愛!ひゃっふー」で済むんだけど、アラサー、しかも初恋人じゃない場合だとちょっとやばい。

増田は28歳オタクで性別不明なのでわかんないですが、アラサー女子が「私、人生で初めて恋愛をしている気がする」って言い出したら、「相手はまっとうな人なのかな?」と懸念してインタビュー開始する。

エウレカ!」て叫びたい気持ちはわかる。わかるがちょっと待て。 

 

「恋愛エウレカ」が危険信号な女子の特徴

ノロケ大好きぱぷりこが、ざわっ…となる「恋愛エウレカ」女子の特徴はコチラッ!

  • 自称・恋愛では淡白
  • 「私、ドライなんだよね」が口癖
  • そこそこモテてきた
  • 告白されて付き合うことが多い
  • 付き合ってる相手への執着が薄かった
  • 相手から「自分のことを好きなのかわからない」と言われたことがある
  • 別れる理由は「気分が乗らない」と言って振るか、相手から「好かれてる気がしない」と振られるか
  • 「自分から好き〜ってガンガンいけるの羨ましい」と女子会で発言して顰蹙を買うが、本人は割と本気
  • 「自分、感情がどっかおかしいのかな?」という悩みがある

 

*1

ぱぷりこ総研の調べでは、さらに2タイプに分かれます。

  1. マイペース:マイペースでプライベート空間を確保したいタイプ
  2. モテ系:自己愛が強く、常に彼氏がいないと自我が保てないタイプ

見た目とジャンルはだいぶ異なるものの、両者は「たいして好きでもない人間と付き合う」という特徴があります。

1のマイペースタイプは趣味充なことが多く、そもそも恋愛以外に執着できるものを持ってることが多い(増田はこのタイプ)。というわけで世の恋愛至上主義女子とは異なり、一人でいても割と平気。むしろ一人の時間は必須。「人と付き合ってみたい」という好奇心から「告白されたしいっかー」と付き合う。でも相手への興味がないので、プライベートを優先しがち。男性にも多いタイプですね。

2のモテタイプは、モテすぎて感覚が麻痺している恋愛強者。「彼氏がいないなんてありえない☆」という価値観のもとで生きているのでとりあえず隙間を埋めるために付き合い、結果的に彼氏が数珠つなぎ。

こういうタイプが「初めて恋愛してる!」と舞い上がってるときは要注意です。

「自分の執着」「過去の自分と違う」が中心のノロケはグレー

要注意って言っても、中身と時期によります。まず、付き合って最初の3か月はどんなノロケでも問題ない。恋人にとって世界はバラ色ですし。

でも付き合って3か月以上経つのに「自分がいかに感情を揺さぶられているか」「いかに過去の自分と違う行動をしているか」がメインのノロケはちと危ない。例えばこんなやーつ。

  • 「だるい時はデート断ってたけど今は呼ばれたらすぐ行く」
  • 「返事は3日ぐらい返さなかったけど、今は即レス。むしろ追い打ちスタンプ」
  • 「相手のSNSを毎日見るようになった」
  • 「彼がいいっていうものを見る。話についていきたい」

「声が聞きたい」「すぐに会いにいきたい」「相手が興味のあるものを知りたい」、これらはどれも恋愛によくある要素ではあります。だから「そーなんだーラブラブだね☆」ってスルーしがち。

相手への興味がなかった人が、ある人に興味を持つようになったのは喜ばしいけど、「相手への興味・執着=恋愛」と考えている場合、不安を覚えます。特に「相手からこんなことをしてもらった」「一緒にこんなことをした」という、相手側の愛情が見えない場合は危ない。

「不安」を「愛情」と間違える女たち

恋愛に淡白で相手に興味がなかったタイプは、そもそも相手に執着することがなかったゆえに未知の経験を「これが恋愛!」と感動しますが、「それって単に不安が原因では?」ってことが少なくない。

「相手が自分を好きかどうか不安」

「相手が他の女と一緒にいないか不安」

「あんなにすごい相手と釣り合えているかどうか不安」

…といった、不安が原因の執着を「相手への恋愛感情」と勘違いしている

「吊り橋効果」とかもそうなんですが、「感情が揺さぶられる=目の前の相手への恋愛感情と混同する」ものなので、不安ベースの感情のアップダウンを「恋愛!」と思う人って多い(特に女性)。

モラハラ男、浮気男といったやばいタイプの男に引っかかってる女子に「やめなよー不幸になるよー」と言っても聞かないのは、こうした不安由来の執着があって、離れられないからなんだと思ってます。離れてヲチやめた途端に、もっと不安になるからね。不安の麻薬。 

振り回す側が振り回される側になっただけ

というわけで、付き合って半年以上が経過してるのに「自分の感情の揺さぶり」「自分の執着」が主体のノロケだと、「相手は不安を与えるタイプの男なんでは?」という疑問が湧きます。

そもそも「私、初めて恋愛してる!」というタイプは「自分が最優先」がデフォルトなわけで、この自分ナンバーワンの生活が崩れた時に恋愛エウレカするんですよね。つまり「私、初めて恋愛してる!」は「この私がこんなになるなんて!」の言い換えです。

  • マイペースタイプ:「自分が他人にこんなに興味持つとはー!」=恋愛なんて趣味より楽しいと思えなかったし、優先順位を下げてたのに!
  • モテタイプ:自分が他人にこんなに興味持つとはー!=ほかの消費してきた男達とは全然違う!

要は「これまで振り回す側だったのが、振り回される側になっただけ」なんですが、振り回されたことがない人は、「振り回されること」を恋愛と思い込む。

で、このタイプを振り回せる男性って、モラハラか自己中が多いですよっていう、観測結果があります。

 

例えば、ある自己愛モテ女子は、これまで男を召使い同然に扱っていましたが、ハイスペコンサルモラハラ彼氏に「作るごはんが家庭料理レベル」「もっと勉強したら?仕事、俺より暇なんでしょ?」と言われ、「私、初めて恋愛してるの!こんなに誰かのこと考えたことない!」といって、彼の興味・趣味・仕事分野をリサーチしまくり、呼ばれたら終電が終わってもタクシーで駆けつけ、「即レスだと待ってたって思われる?暇人って言われる?質問系ばかりだとうざいかな?嫌われないかな?」と即レスすらできずにわざと1時間おくアラームをかけるようになり「高機能デリヘル」の名を欲しいままにしておりましたが、ボロ雑巾のように捨てられました。さすがハイスペコンサル!ぶれない!

ある音楽がち勢女子は、同じクラスタの音楽マッチョモラハラ彼氏に「君はなぜフォーレのこの解釈を理解しないんだ?」と彼好みのニッ知識*2がないと批判され、「この論文(フランス語)を読んできてくれ。それまで返事はしない」とかいう仕打ちに耐えて「男性のためにこんなに頑張るのは初めて」といっておりましたが、彼女のフランス留学決定に男が嫉妬のあまりガチギレして破綻という、謎の結果に終わりました。他にもいくつかあるけど、だいたい似たり寄ったり。

「恋愛エウレカ」 予防接種は早めに済ませましょう

アラサー男女全員が読むべき「アラサーちゃん無修正」には「予防接種」として

  • 女子:不倫
  • 男子:メンヘラ

が挙げられてますが、私はここに「感情の揺さぶり=恋愛と思う恋愛エウレカ」を追加したい。

10代20代なら問題ないんですが、アラサーで恋愛エウレカして相手がやばい男だと、「30年近く生きてきて初めての恋愛」と思ってるから「この人しかいない!」という「レア度」がずっと高くて手放せない。で、我慢して長続きさせようとさせるから、結果的に低温やけどでダメージ累積しまくり、アラサーにとって貴重な「時間」というリソースをダメージの累積と治療に費やすことになります。

アラサーちゃん 無修正1 (SPA!コミックス)

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結論:愛し愛されているノロケが聞きたい

「こんなに私、彼のことが好きなの!」ていう自分の感情メインのノロケは付き合って最初の3か月は大丈夫だけど、半年経ってもそのままだと、そこから半年以内にだいたいメンヘラ魔女化するからね。ここ要注意な。

結局、「自分だけの思いが強い」ってことはアンバランスな状態なので、不安は募り、執着は増し、不安からくる怒りが相手の心を遠のかせ、破局することになる。綱渡りをしていても、アンバランスな限り、どこかで倒れる。どっちかが我慢しなければ続かない関係は、最初から終わりが見えている。

というわけで、ノロケ大好きぱぷりことしては、「自分がこれほど強く思ってる」という片方の思いだけではなく、「両者が思いあっている」ラブラブちゅっちゅのノロケが聞きたいです。

ラブラブノロケ、かーらーのーメンヘラ爆発コンボはダメ様式美なので、ノロケを聞く女子会の皆様におかれましては、「愛情の矢印が片方からだけじゃないか」「相手の彼氏はどういう男なのか」をちゃんと確認しましょう。ぱぷりこでした。

 

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 不安を恋愛と思いこむ案件の漫画とか

鼻下長紳士回顧録 上巻 (コルク)

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 「こんなに好きなあの人のためならなんでもできる☆」と、どんどん自分をすり減らす女の姿安野モヨコのおしゃれってぃな画面を通して描かれています。

東京アリス(1) (Kissコミックス)
 

 ファッションオタクでジブリオタクのふうを中心に幼馴染4人の恋愛模様と友情を描いたこの作品。見事に、「マイペース:マイペースでプライベート空間を確保したいタイプ」と「モテ系:自己愛が強く、常に彼氏がいないと自我が保てないタイプ」の女子が出てくるので、コレか!と膝を打ちながら読むべし。ファーム経営者系女子も出てくるよ!

ユリイカ 2015年9月号=男の娘

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  「ユリイカエウレカの訛り」っていうだけで選んだんだけど、気づいたらKindle版が出るようになったんですね。たまにBL特集とか百合特集とかあるからいいよね!

 

 

*1:Write footnote here ここではあえて「女子」と行ってますが、これは単にノロケを聞く相手が圧倒的に女子の方が多いから。なので最後まで「女子」の話でいきます。

*2:ニッチな知識のこと。知らなくてもどうということはないはずだが、文系知識マッチョクラスタは、やたらちらつかせては知識マウンティングする傾向にある。