妖怪男ウォッチ

恋愛文化人類学が趣味の外資アラサーOLによる、ラブ魔窟サバイバル記録。

「自分を認める」とは、自分の精神解体ショーをして、腐臭ただよう臓腑をのぞきこむことだ

二村ヒトシさんの著書はいつも読んでおりますが、特に『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』は素晴らしかった。

そこまで他人のことを分析メスでずっぱずっぱ切りまくっているのに、自分のことについてはいきなりメスが30センチ定規になっているところがすごい。そしてそれをさらに文末の対談でめっちゃ血まみれ解体されているところがものすごい

「女の人は怒ってるから怖い!」「深い関係になると絶対怒られるからその前に逃げるんだ!」「怒らないで!こんなダメな自分でも怒らないマリア地母神でいて!」という欲求を二村さんは対談相手にがんがん解体されます。さらに「女を美化しすぎですかね」と表現してみたら、返す刀で「美化じゃなくてバカにしてるんですよ」「女性は人間じゃないってことの裏返しの表現。自分を美化してるんですよ」とバッサリ。

いや、本当この対談はものすごかった。みずからの身体にメスをいれて精神解体ショーを実況中継。全力のフリークスショー。あれ、「指摘」とか、つんつんこーらやめろこのイタズラ猫めっ☆みたいなかわいいもんじゃありません。ばさーずぱーどかーんばきゅーんなメカメガマグロの解体に近い。

でもこの解体ショーがなかったら、読後の「うーーーーん」感が拭いきれず、「といっても自分のこと棚上げしてんじゃねーか」感がどっぺりと付きまとったことでしょう。 この本はインタビューありきで完成する。まじで読むべし。すごいよ。

 

自分の精神解体ショーをするということ

さて、今回のテーマは「精神解体ショー」です。メンヘラとか自信がない見下し系男とかスピリチュアル女とかいろいろこれまで書いてきましたが、彼らに共通しているのは「自分とちゃんと向き合ってない」ということ。

で、よく誤解されているのではっきり言っておきたいんですが、「自分と向き合う」ってことはつまり「自分を解体してその内蔵と汚物を見つめる」ことですからね?

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