生まれながらの恋愛工学生に出会ってしまった。ヤリチンになりたいのになれないミソジニー男
「ある日、空から理想の美少女が降ってきて、俺を好きになるっていう希望を捨てられないんだよね」
お前パズーじゃねーだろ。
「理想の恋愛とか希望ってなに?」そう聞いた私に彼は真顔でそういった。ネタとかじゃなく真顔で言うあたりにまごうことなき狂気を感じて、精神ブリザード漂白する私。
友人との飲みの場で知り合ったその彼は、五言絶句する私など眼中になく、うっとりした調子で続ける。 「色白で肌がきれいで、気が強くて、自由奔放でワガママな感じで、自分を振り回してくれる小悪魔みたいな人が理想なんだ」
うん。
戻ってこい。
現実を見ろ。
それは画面の中にしか存在しないタイプの女だ。
今回の妖怪:ヤリチンワナビー男
そんな二次元が恋人の彼のスペックは、こちら!
- 28歳、某大手テレビ局記者
- 九州の中高一貫校から都内難関国立大学
- 身長180センチ前後の長身、体系は接待続きで中年感が漂ってる
- イケメンではないが、不細工でもなく、まぁ顔だけでNGはなさそう
- 彼女は今まで2人
- それ以外の性交渉は風俗のみ
- とにかく「モテたい」をこじらせている
- 大学デビューに失敗し、「ヤリチンになりたい願望」を抱えている
共通の友人の紹介で知り合い、飲みに行く中で、酒も手伝って恋愛トーク&相談をされたわけですが、彼の歪んだ自意識・承認欲求・恋愛欲求・ミソジニーに恐れおののきましたので皆様にシェアさせていただこうと思います☆
モテたいのにモテないから、女を呪うよ見下すよ!
どんな人が好きなのか、なぜそう思うのか。モテないと自分を卑下するが、妙齢女子がチェックするスペックにハンデがあるとは思えないし、職業はマスコミ系で出会いだって多そう。チャンスなんてじゃが芋みたいにごろごろしてるのでは?と質問していくと、自虐と他虐が混じった呪いの言葉が次々と出てきたよ!
- 「マスコミに入ればモテるとか言われたけど、合コンとか行っても女を持ち帰るのはただ口がうまいだけのチャラいイケメン」
- 「俺が飲み会に呼ばれるのは、奴らの引立て役になるからだよ。本当、女ってなんであんなつまんない奴にばっか落ちるわけ?」
- 「そういうのにひっかかる馬鹿女じゃなく、ちゃんと頭いい子が好きなんだよ。うわべだけ取りつくろってキラキラしてるだけの脳みそ足りない女とは付き合えない」
- 「なんであいつにかわいい彼女がいるのかわからない。俺の方がいいと思う」
- 「ちゃんとごはんとか誘ったりおごっても全然だめじゃん」
- 「結局おれは都合がいい男なんだよ」
- 「モテたいんだよ!」
横にいる私の瞳が、深く暗くそして静かに冷たく沈んでいくのに、もちろん横の彼は気付かない…。
女を求めて見下す、こじらせミソジニーの思考回路
上記の言葉から読み取れるように、彼は自分の周りのマスコミ系チャラい人種に熱烈な劣等感を抱えながらも、彼らのモテぶりに呪いめいた憧れを抱いています。 小手先だけのテクと口先で落ちる女の子を嫌悪しながらも、実際のところは彼女たちに相手にされたい、ていうかとりあえずやりたい。でも相手にされないから、呪詛になる。
そんな彼の思考をトレースしてみました☆
- あんなのに騙される女は頭が悪い
- 小手先だけでなく、ちゃんと分かり合うことが「恋愛」の意味だ
- 「本当はいい男」な俺の良さをわからない女なんて願い下げ
- 俺のことを「ちゃんと」理解してくれる、俺好みのかわいい普通の女の子が落ちてこないかなー!
- 空から理想の美少女が(以下ファブリーズ)
あ、いま文字に起こしてて頭痛が。バファリンください。
あのですね、貴殿がDisってる「チャラくて小手先で女の口説く人々」は、少なくとも女と2人で飲んでいる時に、劣等感満載で
- 「あんなやつより俺の方がイイ男なのに女の見る目がないから……」
- 「俺はこんなに頑張ってるのになんで駄目なんだ」
なんていう呪詛トークなんぞかまさないし、君の100倍は女の子に気を使っています。「そんなことないよ」って言ってもらいたい自分語りは、誰も幸せにしませんよ。
ちなみに、そこまで親しくもない人間に内面吐露しすぎな人は男も女も地雷です。ここテストに出ますよー。
あーもうマジで「愛憎は表裏一体」を地でいきすぎて、血ィ吐きそうになりましたね。吐けるのは赤ワインだろって?うるせーよ正解だこんちくしょう。
つまらない女じゃなくて、“すごい女”と付き合いたい
さて、彼の独白に戻りましょう。「つまらない頭が悪い女」ではない、彼にふさわしい女とはなんでしょうか?
- かわいい・キレイでいわゆるキラキラした女子に憧れる
- でも自分が思う”高尚な”話ができない相手は嫌だ
- 文化・芸術への造詣が深い、お嬢さまみたいな人がいい
- 頭が良くて仕事ができる、「かなわない」と思えるような女性が好き
- 「すごい」人と付き合うことで、自信のなさを埋められる気がする
- その人と一緒にいることで、「その人に認められた自分」という自信を付けることができる
- 自分にないものを持っている人と付き合うことで、満たされたい
- 非凡なものを持つ人の世話をし仕えたいと思ってしまう
- だから自分を振り回してくれるタイプの女性が好き
要するに自分のコンプレックスを恋愛、ひいては「恋愛相手」で埋めたいっていうクソみたいな話ですね! モテたい、ヤリたい、でもそれは自分の「自尊心」を満たせる相手であってほしい。
凡庸な自分という人間の殻を破って、高みに連れて行ってくれる人間を欲している。
これは何度でも言うけど、恋愛は自分のコンプレックスを埋めるための道具じゃないよ。自分の穴は自分でふさぐしかないんだよ。
ぱぷりこ調べでは「振り回されたい」とか言う男は100%、プライドが高いだけで要求はやたら高い男です。
俺なんか…という卑屈精神&俺の方が…という自意識
「モテたい」という欲求がはっきりしていて、そこのコンプレックスを受け入れられないのなら、モテを手に入れる努力をすればいいのでは?と提案すると「そこまでしたくない」「そんなことしないプライドがある」と行動には移さないご様子。
男性のいう「プライド」は「失敗こわい」「自信ない」「まだ本気出してないだけ」の言い換えにすぎないので、世の中の女性陣におかれましては、男性が「プライド」と言い出した時点で、一ミリも疑問を抱くことなくシームレスに自動変換処理することをおススメします。
自信がなくてコンプレックスがあって、俺なんか……と自己卑下している(ここで自虐ネタ風にするのが、プライドが高いけど自信がない男性の特徴)。一方で、自分は他人より優れていると思いたいので、「俺の方が実はすごいけど、まだ本気出してないだけ」と言って、周りを見下しにかかる。
「俺なんか……」と「俺の方が……」という正反対の感情が、精神世界でオセロのようにどったんばったんひっくり返っている状態です。
ユー、恋愛工学ならっちゃいなよ☆
と、恋愛工学のことを当時知っていたら、彼に言ったでしょう。マーケティングセグメントがどんぴしゃ。彼はもはや、ナチュラルボーンな恋愛工学生といってもいいでしょう。
- モテたい願望
- モテてこなかったコンプレックス
- コンプレックスゆえの自信のなさ
- 自分は人より優れていると思いたい、自意識過剰
- 自分を認めない女性への憎しみ(逆恨み)
- 哲学して自分の弱さを認めるのが怖い=思考の拒否
- 思考に時間をかけたくないので、手っ取り早く自己実現したい
達成されていない理想+コンプレックス起因の他者への攻撃(女性の場合は他者ではなく自分への攻撃に向かいがち)+自分で思考せずに解決を外部委託しようとする哲学のなさ。
信仰宗教のターゲットはだいたいこの公式で表せるので、多くの団体はこの層をターゲットにしてマーケティング戦略を展開しています。スピにはまる女性もこのカテゴリ。嘘だと思うならこの本を読んでみるといいですよ。
マニュアルを信じるということはどう理屈をつけようと、結局は思考の外部委託なわけで、思考を放棄したぶんのツケは必ず人生で回ってくるんだけど、彼のような自分に激甘、原因外部理論主義者が哲学するのは抜本的に精神構造を変えなければならないので、このまま崩れ落ちるのを待つばかりです。
そして古の滅びの言葉が紡がれる……
次から次へと繰り出される斜め上の言葉の数々に、頭がくらくらしている私にお構いなしに彼は語る語る。
「ぱぷりこは話も合うし、はっきり意見を言ってくれるし、振り回してくれそうだから、すごく惹かれている。自分の理想にすごく近いから、出会えてうれしい。ただ、楽しそうに生きてるから、そこに劣等感を感じるし、俺とは違う世界の人だと感じるし、付き合うっていうことは考えられない。君じゃない」
精神が致命的障害を起こして宇宙へ旅立ったので、これから先は記憶にありません。私の心のサーバーがアクセス過多で落ちました。
認知を歪めて、異空間を作り出す自己愛ナルシスト女子に遭遇したことはありますが、男バージョンにもエンカウントしてしまって、もう心が折れそう……!
結論:見下し+コンプ+ミソジニーはそりゃモテないわ
自己愛メンヘラ女子の記事でも書きましたが、自分自身を「特別な存在」だと思いたがり、その欲求を自分自身ではない「誰か」や「誰かに付随する何か」で埋めたがる人間はそりゃモテないでしょう。
彼らのようなタイプの何がたちが悪いって、他人を自分の認知の歪みの世界に巻き込み、勝手に歪んだ世界の登場人物にする点が超絶厄介です。
前はメフィストフェレスだしさー、今回は振り回し系サキュバスですか。
だから私は魔界の住人じゃないんだってば。
自分の穴は、自分で埋めろ。
他人は自分ための道具じゃない。
今回は以上です。
幸世が気持ち悪いのは、モテないからでも、女の子と付き合ったことがないからでも、セカンド童貞だからでも、ちゃんとした職業についてないからでもなく、やりたいことがわかってなくて、何も夢中になって一生懸命やってないのを全て女(モテない)せいにしてるところです。
わたなべくんは、幸世と同じく「自分に何もない」空虚さを、永沢さん(恋愛工学)に思考アウトソースして「女を次々落とせる俺」の側を被ることで埋めようとしちゃって生きる屍になってるので、さらに腐臭がひどい。
なぜモテないかというと、それは、あなたがキモチワルいからでしょう。